小姐的不夜城故事 -4ページ目

秘密(いっぱいの)警察

甘粛省慶陽市西峰区のとある6階建てのビルに“同盟子KTV量販”というカラオケボックスが有り、ここでは小姐を30名ほど置いて置屋を併設していて、市民の通報により公安が検挙したところ、ここの影のオーナーは同地区の治安部隊大隊長武敬忠という男で夫婦で風俗業に励んでいた様です。


ここの小姐は上は22歳から下は18歳まで、3,4階部分がカラオケボックス、5階にラブホテルを設置しており、フルサービスで地元のスケベおとーさんを集めていた模様です。カラオケはボックスが飲み物込みで1部屋200元、上の部屋は30分40元、小姐には100元のチップで、上海など大都市よりはかなりのお得な値段なのですが、甘粛省の農民の年収は2000元以下と考えるとかなり高級な遊びです。


さてこの店が今年の5月26日に密告を受け武敬忠夫婦が逮捕されました。しかし彼らが経営していた事は公然の秘密で、更にこのあたりの役人たちも頻繁に利用していたと思われるので、店に対しての処分はたったの3日間の営業停止、現在も武敬忠の叔父夫婦が前のとおりの特殊サービス付きで営業を再開しています。


以下は創造ですが


公安局長  「いやすまんかったな、逮捕までなってしもて」

武敬忠    「局長、そりゃないっすよ」

公安局長  「いやどうも省の検察側から刺されたみたいでな、わいらもどないしょうもなかったんや」

武敬忠   「局長の女、小劉はどないしたんでっか?」

公安局長  「あいつだけは上手いこと裏から逃がしたんや」

武敬忠   「もう自分だけ上手いことやって」

公安局長  「いや、すまん、すまん」

武敬忠   「ほんでどないなるんでっかわては?」

公安局長  「公安には復帰でけへんけど、このまま不起訴になるよう、検察の脇の下くすぐっとるから大丈夫や」

武敬忠   「ほんまでっか?」

公安局長 「ほんまや!安心してまかせとき」

武敬忠   「それにしてもあの刺した奴、許せまへんな」

公安局長 「今あいつの弱みを慶陽市公安総力挙げて探してるとこや、絶対叩けば埃は出るからな、あとはあいつのバックまで抑えてしまうことだけや」

武敬忠   「局長たのんまっせ」

公安局長  「ここで抑えとかんと後々まずいからな」

武敬忠   「ほんま悪でんな、局長は!」


というような会話が交わされていた様な気がします。果たして武敬忠夫婦は何時頃出てくるのでしょうか?まだ裁判の手続きも行われていないようですが・・・。

小物ですよ小物

ここ最近取り上げた、安徽省池州市(暴動事件)と河南省安陽市(豪華市庁舎)で相次いで汚職役員が逮捕または起訴されています。


池州市のケースは水電工程局局長張君良氏、2000年から2005年まで市政府の金を163万元流用して株取引をやっていたとの事です。そのほかにも池州市水電工程公司の経理もやっていた彼は、業者から賄賂を受け取っていたかどで逮捕されました。


この手の話は上海など大都市でもよく聞きます。特に国営企業、銀行、証券会社、などの職員が会社の金を勝手に自分名義で株などを運用し、多額の資金を手にする話です。しかもインサイダーまがいの話ばかりで、確実に儲けて、会社の決算までには帳尻を合わせているので、誰にもばれずに巨額のお金を手に入れ、知らん顔で働いています。


国営企業の社員はそのほとんどの社員がやる気の無い状態で働いています。大体朝9:00に出社しても10:30には皆どこかに出て行き、2:30頃オフィスに戻ってきて、夕方5:00にはきっちり退社します。コンピューターはゲームか株情報の為に有るようなものですし、事務の社員で働いている姿をほとんど見たことが有りません。


安陽市のケースは国営鉱山の採掘会社の労務担当者王存良氏が、社員の老齢年金を14万元横領していたという話です。基本的に田舎の工場で働く労働者は、国の福祉に対して疎いものです、多くは兼業農家で食料は自給していて、現金収入を得る為に働いているケースが多く、給料以外の福祉制度についてはあまり関心が無く、そこに付け込む人間が多いのも事実です。


また都市の国営企業では最近数億元単位で公的年金が横領されるケースが多発しています。国営企業の監査制度は日本の公益法人以上にずさんで、いくらでも誤魔化しがきくようです。


いずれにしても、これらの小さな事件を大きくマスコミで取り上げ、もっと上の人間たちの隠れ蓑にしようという意図が見え見えです。そして大から小まで役人の腐敗が浸透している事実も今回の事件でよく分かります。

公害問題も汚職から

河南省焦作市修武県五里源郷馬坊村、ここで今村の子供たちが恐ろしい鉛中毒に苦しんでいます。公害を生み出す工場の名は東方金鉛有限公司、香港の栄宝グループが2億元を投じて設立した主に車の蓄電池用の鉛を精製する工場です。

 

東方金鉛有限公司の工場、鉛を垂れ流し     鉛中毒の子供、後遺症が心配


2004年の6月から稼動し始め、すぐに村民の体調が崩れだし、怒った村民数千人が2005年1月29日から2月18日までの16日間、工場の正門に陣取って生産の停止を求め、現在は村に対して20万元の慰謝料(村の役人が独り占めしない事を祈ります)、各個人に50元から100元の保証金(人の命に関わるのに、これっぽっちですか?)、治療費などの前面負担で決着し、現在村民の半分が東方金鉛有限公司で働く事でも合意を得ました。


河南省という所は、白金、鉛、アルミなどの金属がかなり豊富に眠っている土地で、海外からの大型投資が相次ぎ、外貨が湯水のように入ってきている土地であります。去年から今年にかけてアルミの輸出が22.27万トンで3億6695万ドル、鉛が8.2万トンで7430万ドル、白金が170トンで3390万ドルとこの3種類の金属の輸出が河南省全体の52%の金額を占めるに至っています。


当然この地域の政府は潤っていることでしょう。開発から製品まで全て外資が投資してくれて、おまけに雇用と税金を落としてくれる。これ以上おいしい話は無いはずです。そしてこの辺りの政府建物の立派な事、一般市民はみな‘腐敗ビル’と呼んでいます。


 

蕉作市の市庁舎、立派です。           こちらは近くの安陽市の市庁舎、2億元です。


当然今回の政府の対応は適切に行われていません。何億元もかけてビルを建てるのに、環境設備には一切知らん顔を決め込んでいた様です。衛生局の人間も、環境局の人間も汚水処理が適切でない事を認めています。多分政府の役人たちは自分の健康も蝕まれている事を何年後かに知るのでしょうがその時は手遅れです。自分の浅はかさを思い知ってください。

6.28池州暴動に思う (下)

安徽省に蕪湖市という街が有ります。ここは江蘇省に近い地の利を生かし、今大いに発展中の中都市です。ここの蕪湖市党書記は詹夏来という人物なのですが、この方いま中国で爆発的に売れている奇瑞QQという車の製造元奇瑞自動車の会長だった人物で、安徽省の‘竜頭老大’と言われる怖いもの無しの人物なのです。

安徽省の大ボス詹夏来氏、いつかは  彼の作った奇瑞QQ、韓国の大宇からコピーだと訴え

海外に逃げ出すのでしょうか?      られているが、コピーではなくそのまんま

中国でも政治と商売が混合することは‘紅頂商人’と言われ、余り良い事とは見られませんが、この詹夏来という方相当なやり手で、わずか7年という短い間に奇瑞自動車を中国でも有数の自動車会社に押し上げ、巨万の富を手に入れました。(最も本人は手にしていないと言っておりますが)


そこで儲けたお金を今度は蕪湖市の不動産開発にどんどん注ぎ込み、こちらも詹王国を築かんばかりの発展振りで、かなり合法的に権力を駆使して大儲けしています。市長の沈衛国氏はもと池州市の出身、池州市で2003年まで市長を勤めた人物で、もともと金融畑の出身なので、詹夏来氏の手足となって働いています。多分池州市時代にも、その手腕を存分に発揮しかなりのお金を手にしたものと思われます。そうゆう不満も暴動を起こした一般市民には有ったのかもしれません。その隣の馬鞍山市、こちらも江蘇省の省都南京市に接する立地から多くの資金を吸収している所ですが、その書記の丁海中氏、こちらは元蕪湖市の副書記です、今も詹老板の為に汗を流している事でしょう。


とにかく安徽省には‘紅頂商人’が多すぎます。双輪酒業集団会長劉俊卿は県の副書記、王美集団張玉美会長は県の人民代表主任、天安集団会長張超彬は市政協主席など数え上げればきりがないほど政商がうようよいます。この人たちの一般市民への搾取ぶりは、賄賂を受け取って捕まっている貪官など比べ物にならないほど酷い状況です。


次回の暴動も安徽省から、そんな予感が感じられます。

6.28池州暴動に思う (上)

安徽省池州市で6月28日に発生した暴動についてもう一度考察して見たいと思います。まず事件の発生から・・・


6月28日午後2時30分頃池州市翠百路の野菜市場前にて安徽省合肥市のコンピューター学校に通う劉亮という青年が地州市で地州仁和医院を開いた福建省出身の呉軍興という女性運転の車にぶつかった事から始まります。ぶつけられた劉亮青年がぶつけた呉軍興に病院に連れて行けと要求した所、呉軍興の車に乗っていた病院の警備員(どうもヤクザらしいのですが)が劉亮青年を取り囲んで殴る、蹴るの暴行を加え、「安徽省の人間なんて殺しても30万元の罰金を払えば済む話だ」などと暴言を吐き(病院経営者の言葉とは思えないが)、そのまま立ち去ろうとしたところ、地元のオートバイタクシーの人たちが取り囲み、午後2時40分頃、警官も遅れてやってきて、何だかんだ言い合いになった後、劉亮青年は池州市民病院に運ばれ、呉軍興ら4人は近くの秋浦路九華派出所に連行されました。


問題はこの後、現場にいた人たちから色々な噂が飛び交い、「学生が江蘇省の商人に殴り殺された」とか「警官は呉軍興ら4人を捕まえる訳でもなく立ち去った」など一瞬で市内に広まり、外省から来て商売をしている者、警官など公務員に対しての激しい反発感情が群集心理となって1万人を超える人間が集まりだし、車を壊し、火を放ち、商店を襲う事態に発展しました。


   



ここまでが暴動発展までの経緯ですが、私が見たところ安徽省にはかなり深く汚職の根が張っていて、市民の不満が沸々と沸き起こっている状況下でこうした些細な出来事で爆発したものだと考えます。まず池州市ですが、外省からの投資金額がここ数年で12億元にも上り、特に江蘇省、浙江省、上海などから安い労働力を求めてやってきています。そうした中で外省の商人たちが地元の政治家や公安など関係機関に賄賂を送る姿は容易に想像できます。

 

事件の発端となった呉軍興の池州仁和医院前、医院の垂れ幕は全て公安や軍からのお祝い

いかにお金をばら撒いていたかが伺われる。

しかし更に問題なのは、政商と言われる権力を使って公然と金儲けをする人たちの姿です。

怪しい人たち

江西省人民検察院の元検察長の丁鑫発氏が汚職などの理由で去年4月19日に罷免されました。それに伴い省長の舒圣佑氏も同時に辞職し、江西省人民政府は大いに揺れる事となりました。この丁鑫発氏、丁王朝と呼ばれるほど地元の権力は絶大で、家族ぐるみでの賄賂の受け取りが307万元、公費の流用が210万元とかなりの悪代官ぶりです。これ以後、呉官正氏、舒圣佑氏と続いた地元出身の省長が現在孟建柱氏という江蘇省出身の上海閥の省長に変わりました。


   

呉官正氏汚職捜査の   丁鑫発氏、中央のゴール

トップに立つが疑問     はもうすぐだったのに

だらけ??


しかしこの丁鑫発氏は1992年3月から江西省公安庁の庁長を務めるなど上層部にもかなり顔が利くと思うのですが、彼の前の上司で元江西省省長呉官正氏は現在中央紀律検査委員会書記という中国の役人の汚職を取り締まるトップになっているのです。それがここに来て丁鑫発氏を切り捨てた訳ですが、その裏側にはどんな事情があったのか興味が尽きません。


この件ではすでに省の中枢幹部13人が罷免され、結局傷がついていないのは、呉官正氏、舒恵国氏(元江西省党書記、現国家人事部副部長)、舒圣佑の3名です。結局中央に上り詰めればお咎め無しの構図がはっきりしてきて、いかにも中国だと思わせます。


一昨年の2003年4月29日、江西省人民政府発展研究中心主任王興豹氏が夫婦で賄賂を受けていて捕まり、それを捕まえたのも丁鑫発氏。その腹いせに王興豹氏の周辺がちくったのが今回の汚職事件の真相みたいで、なんともお粗末なお話のようです。


今後まだまだ逮捕者が増えそうですが、全国の公務員の皆さん、合言葉は‘早く偉くなって中央政府へ’です。上まで行けば捕まりませんから。

開発区の功罪

河南省の開封という街に河南省開封経済技術開発区という開発区が開封市の西南に1992年に作られました。中国の沿岸地域から始まった経済特区制度に乗り遅れまいと、中西部の都市のあちらこちらにこうした開放区が作られたのですが、当時は交通のインフラ整備もまだまだ出来ておらず外資系で進出するにはかなりの勇気がいるし、多くのこうした開発区では、税金面の優遇、土地の無償提供など、あらゆる優遇政策を講じてもなかなか企業が集まらなかったものです。

河南省開封経済技術開発区、無駄な土地の使い方が1目で分かる


しかしここに来て鉄道、高速道路、空港などが整備されてきて、しかも中国の各都市へのハブ的な意味合いで注目されだし、食品会社や日用品、化学、機械、などの会社も徐々に集まり始めました。


こうして開発区に企業が集まりだすと、今度は雇用が生まれ、お金が回りだし、景気が一気に良くなっていくのですが、問題はもともとその場所で農業を営んできた農民たちの処遇です。この開発区はもともと開封の町外れの開封県廟村、黄河新村の2村が中心となって開発された所ですが、こうした急激な地域開発により、村の幹部が急に景気が良くなり汚職に手を染めるケースが後を絶ちません。


今回は黄河新村の党書記と村役場の主任が都合40万元を横領して、自分たちの為に保険を買っていた事が村民に明るみになり、検察院に告訴したものの取り上げてもらえず困っている話です。


村民は村が開発区として発展すれば当然各種税金などで村と村民が潤う事を歓迎していたのですが、そのお金を村の幹部が1人占めしてしまう構造がそこには有ります。村の幹部は‘俺が苦労してここに開発事業を引っ張ってきたのに、個人的見返りが無いんじゃバカみたい’的な考え方になっていて、当然その地域では王様気分なので、じゃんじゃん自分の為に村のお金を使ってしまうのです。しかし村民は畑や田んぼを差し出した上、慣れない工場仕事をしたりして、その上見返りが少ない状態では納得できないのでしょう。‘これなら農業している方がましだった’と言いたくなるのです。


これからも地方都市に開発区はどんどん出来るでしょうし、企業もコスト削減の為どんどん奥地へ入っていく事でしょう。しかしこうゆう地方の開発区は常にこうゆう地元住民とのトラブルを抱え、汚職が蔓延している事を頭に入れると、どんなに優遇措置があっても、あとあと高い投資になる事はリスクとして存在しています。

個人所得税管理強化


9月20日、中国国家税務総局より、10月1日より実施する個人所得税に対する捕捉強化の案が示されました。去年の個人所得税は中国の税収の6.8%を占め1780億元有りましたが、その内53.5%は月収1500元前後の普通のサラリーマンたちで、高額所得者の80%は個人所得税をまともに払っていない現状が浮き彫りになってきており、個人所得税務の改革は抜き差しなら無い所まで来ていました。


そこで政府は今年の初めから660万人の高額所得者(月収5000元以上と思われる人たち)に対して税収強化を進め、現在50%以上の人たちが個人所得を申告するようにまでなり、税収の公平な徴収に勤めてきました。ただしこれも給与所得を得ているサラリーマン(特に外資系で働く人たち)を主な対象としており、個人事業者には抜け道だらけであまり効果が有るとは言えず、そこで今回は工商局、建設局、銀行、税関、公安、外貨管理局などが一体となって、不正に脱税行為をしている者からきっちり税金を巻き上げる算段です。


しかし中国はすでに消費税で17%も取っていて、更に個人の所得税まで強化して吸い上げる様ですが、余計に不公平感が生まれないか心配です。17%の消費税はインボイスに対して発生する税金なので企業にとっては事業所得税などよりもっと負担の重い税金です。更に事業所得税もかかるので、中国企業の実質的な税負担はかなりの金額になっていると思います。ですから企業の事業者は個人の所得を出来るだけ少なく申告し会社経費で個人の所得を補う方法を取ってきました。


しかし10月からは家、車、旅行など個人で消費したと見なされる物は、当然個人所得として税金がかかって来るでしょうし、それに対抗する為、10月からは、まず地下ルートでの海外への資本移動が大量に発生することでしょう。でもそれより心配なのは税務局の汚職が今でも目覆うぐらい酷いのに、それが更に加速する心配が有ります。


地方の税務局の局長ともなれば、今でも年1,2回の海外旅行は当たり前、食事や小姐の接待、金品の付け届け等、悪代官の典型のような存在です。表向きは税の公平感を匂わす今回の処置ですが、税務局員にとっては笑いの止まらない話なのです。


今回の方針、一歩間違えば暗黒大陸になる事を十分理解して運用して欲しいと思います。

障害者は社会の障害?

江蘇省南通市の南通市城東病院で、4月中頃南通児童福利院という孤児院の知能障害を持った少女の子宮を摘出する事件があり大変な騒ぎになっていますが、元院長の賈桂林氏は知能障害者の世話をするには生理の処理の手間を省く為子宮摘出は正しい処置だと言い切り、中国国内でも大きな批判を浴び現在刑事事件で取調べが進行しています。

南通児童福利院 今回分かった2名の

少女以外にも、過去に5名が同じ目に

あっている。

悪の病院城東病院。金の為なら何でもする。


病院の医師も医師で明らかに病気では無い少女の子宮摘出に、特別な理由も無いのに手術に同意し、南通児童福利院側の承諾書を楯に責任逃れに必死になっています。


もともと中国の児童福利院は捨て子などの身寄りのない児童、障害などを持って治療が必要な児童などの収容施設で国の援助の他に、欧米の児童援助基金など海外からの援助資金などによっても運営されています。


そんな中今回の事件は当たり前のように行われ、しかもこの孤児院に里親が付いた場合、その里親に健常者は幾ら、障害者は幾らと、ランク付けして2万元近くの引渡し手数料を取っていたというから驚きです。


人権問題でいつも欧米から叩かれる中国ですが、こんな話が横行しているようでは叩かれても仕方が無いかと思います。

深層腐敗

昨日の雨は上海に来て以来一番の集中豪雨でした、雷もすごかったし、映画でも見ているような光景で、一気に降って、一気に晴れ渡りました。この国の腐敗も雨で一気に流してくれれば良いのですが。


さて新たな汚職のお話です。四川省の省都成都の隣に雅安市という市が有ります。この市政府の幹部の腐敗が根深く進行している様です。前書記の魏宏氏、前市長黄彦蓉氏など現在それぞれ四川省党委員会組織部長、四川省省総工会主席と要職に付くお二人が腐敗の主人公で有ります。


このお2人、若くして党の要職に就き、国が社会主義市場経済へ移行する中で権力を存分に発揮して四川省の中枢に登りつめた方々のようで、現在でも新聞やテレビのメディアで党の有難い方針や、評価を語っています。


どこの役人も手口は大体同じなのですが、資産の有りそうな国営企業を知り合いに買わせ、リストラ、資産売却、などを経て、再度赤字倒産させるやり方で、それを再度安い値段で競売にかけ、会社の経営権を身内に買い取らせるやり方です。


この過程で資産売却により多額の現金を得、更にただ同然で会社を自分の物にする国有資産の私物化の典型的な例ですが、地方の省の中枢がやっているので、いくら告発があっても捕まりようが有りません。また当然23重にセーフティーネットをかけているので、蛸の脚きりで終わってしまう可能性が大きいかと思います。


こうした深層腐敗に対抗する手立てを今の中国は取れるのでしょうか。今の中央の指導者も多かれ少なかれこうした腐敗に関わっていると思います。こうした腐敗の現状を一般市民がどこまで我慢できるかは、今の生かさず殺さずの政策がどこまで引っ張れるかにかかって来ますが、現状2010年の万博までいったい何人の役人が海外に逃げ出す事か、その時中国はどの様な方向に進むのか、大いに注目したいと思います。