6.28池州暴動に思う (上) | 小姐的不夜城故事

6.28池州暴動に思う (上)

安徽省池州市で6月28日に発生した暴動についてもう一度考察して見たいと思います。まず事件の発生から・・・


6月28日午後2時30分頃池州市翠百路の野菜市場前にて安徽省合肥市のコンピューター学校に通う劉亮という青年が地州市で地州仁和医院を開いた福建省出身の呉軍興という女性運転の車にぶつかった事から始まります。ぶつけられた劉亮青年がぶつけた呉軍興に病院に連れて行けと要求した所、呉軍興の車に乗っていた病院の警備員(どうもヤクザらしいのですが)が劉亮青年を取り囲んで殴る、蹴るの暴行を加え、「安徽省の人間なんて殺しても30万元の罰金を払えば済む話だ」などと暴言を吐き(病院経営者の言葉とは思えないが)、そのまま立ち去ろうとしたところ、地元のオートバイタクシーの人たちが取り囲み、午後2時40分頃、警官も遅れてやってきて、何だかんだ言い合いになった後、劉亮青年は池州市民病院に運ばれ、呉軍興ら4人は近くの秋浦路九華派出所に連行されました。


問題はこの後、現場にいた人たちから色々な噂が飛び交い、「学生が江蘇省の商人に殴り殺された」とか「警官は呉軍興ら4人を捕まえる訳でもなく立ち去った」など一瞬で市内に広まり、外省から来て商売をしている者、警官など公務員に対しての激しい反発感情が群集心理となって1万人を超える人間が集まりだし、車を壊し、火を放ち、商店を襲う事態に発展しました。


   



ここまでが暴動発展までの経緯ですが、私が見たところ安徽省にはかなり深く汚職の根が張っていて、市民の不満が沸々と沸き起こっている状況下でこうした些細な出来事で爆発したものだと考えます。まず池州市ですが、外省からの投資金額がここ数年で12億元にも上り、特に江蘇省、浙江省、上海などから安い労働力を求めてやってきています。そうした中で外省の商人たちが地元の政治家や公安など関係機関に賄賂を送る姿は容易に想像できます。

 

事件の発端となった呉軍興の池州仁和医院前、医院の垂れ幕は全て公安や軍からのお祝い

いかにお金をばら撒いていたかが伺われる。

しかし更に問題なのは、政商と言われる権力を使って公然と金儲けをする人たちの姿です。