小物ですよ小物 | 小姐的不夜城故事

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ここ最近取り上げた、安徽省池州市(暴動事件)と河南省安陽市(豪華市庁舎)で相次いで汚職役員が逮捕または起訴されています。


池州市のケースは水電工程局局長張君良氏、2000年から2005年まで市政府の金を163万元流用して株取引をやっていたとの事です。そのほかにも池州市水電工程公司の経理もやっていた彼は、業者から賄賂を受け取っていたかどで逮捕されました。


この手の話は上海など大都市でもよく聞きます。特に国営企業、銀行、証券会社、などの職員が会社の金を勝手に自分名義で株などを運用し、多額の資金を手にする話です。しかもインサイダーまがいの話ばかりで、確実に儲けて、会社の決算までには帳尻を合わせているので、誰にもばれずに巨額のお金を手に入れ、知らん顔で働いています。


国営企業の社員はそのほとんどの社員がやる気の無い状態で働いています。大体朝9:00に出社しても10:30には皆どこかに出て行き、2:30頃オフィスに戻ってきて、夕方5:00にはきっちり退社します。コンピューターはゲームか株情報の為に有るようなものですし、事務の社員で働いている姿をほとんど見たことが有りません。


安陽市のケースは国営鉱山の採掘会社の労務担当者王存良氏が、社員の老齢年金を14万元横領していたという話です。基本的に田舎の工場で働く労働者は、国の福祉に対して疎いものです、多くは兼業農家で食料は自給していて、現金収入を得る為に働いているケースが多く、給料以外の福祉制度についてはあまり関心が無く、そこに付け込む人間が多いのも事実です。


また都市の国営企業では最近数億元単位で公的年金が横領されるケースが多発しています。国営企業の監査制度は日本の公益法人以上にずさんで、いくらでも誤魔化しがきくようです。


いずれにしても、これらの小さな事件を大きくマスコミで取り上げ、もっと上の人間たちの隠れ蓑にしようという意図が見え見えです。そして大から小まで役人の腐敗が浸透している事実も今回の事件でよく分かります。