小姐的不夜城故事 -17ページ目

小姐と吃虧(虧の簡体字は右のみ)

中国語で吃虧とは損をするという意味ですが、吃は食べる、虧は損失または欠けると言う意味なので、損を飲み込む、損を飲み込まされる、といった感じで、単に損したと言うよりも、誰かに損させられたっていう感じの、もっと重たい人間関係が感じられる言葉です。

夜の小姐はよくこの言葉を使います。どろどろの人間関係の中で生活していて、何かトラブルがあると、どうしても自分は被害者ですよと自己主張したくなるみたいで、「我吃虧了」と言い出します。もちろん私が聞いても悲惨な話が多々あるのですが、すごいのは本当に損した事を飲み込んで、嫌な事は忘れてしまうぞ、という強い意気込みも感じられる事です。そうゆう意味では一種のおまじないのような言葉なのかもしれません。

よくある小姐の吃虧

仕事編
フリーで来た客、または良く思っていない客が、遅い時間帯に来てなかなか帰らない。
客のお酒が進まず、ボトルがなかなか減らないので自分の売上にならない。
客に飲まされ続けて吐きまくり。
同伴を約束していた相手に、ドタキャンされる。
初めて来たお客に触りまくられる。
人前で容姿が悪いと言われた。
少ないチップを渡され、足りない事を告げるとののしられた。
エスコートで付いて行ってお金が回収できなかった。
エスコートで病気を移された。
エスコートで公安に捕まった。
などです

生活編
だまされて高い買い物をした。
同部屋の小姐にお金を取られた。
たまたま知り合った男にお酒を飲まされてやられてしまった。
生活能力の無い男に付きまとわれ、挙句にお金を巻き上げられた。
信じていた男が音信不通になった。
信じていた人間に裏切られた。
などです

こんないろいろな事が起こっても、明るく接客してくれる小姐達はまさに不夜城の天使です。

小姐の吃醋

中国語でやきもちの事を吃醋といいます。日本のやきもちと一緒でお酢を飲んだ時のすっぱい表情が男女間でのトラブルに出くわした時の表情に似ているから言うのだと思います。

中国の小姐は気がきつくて、トラブルになった時は怖いとよく言われますが、全くその通りです。一般的な小姐の考え方は、自分は夜の仕事で他のお客さんと付き合っても構わないが、自分の好きな人は、一切他の女性と交流する事はまかりならん、という一本筋の通った考え方です。彼女たちが一旦心と身体をゆだねると、突然豹変したかのようにおとーさんを管理しだします。

例えばおとーさんの嫁に対しても、極度の敵対心を燃やします。わがままは女の特権と思っている小姐も中にはいるので手におえません。彼女たちは特に出会いの場所が場所だけに、付き合いだした当初は他の店で同じように小姐と遊んでいるのではと(まぁ実際は遊んでますけど)猜疑心の塊のようになってしまいます。それが一段落すると嫁の存在が気になり始め、自分の存在意義をひつこく問いただし始めます。そこまで何回かのトラブルのようなものを経て、しかしお互いに大事に思える関係が築けるようでしたら、その小姐とはその後どうなっていくにしろ一生付き合っていけると思います。

もし今後固定の小姐を作るお考えのおと―さんにはいくつかの吃醋対策があります。
参考にして下さい。

*自分の現在の立場を明確にしておく
既婚者はきちんと結婚している事を伝えておく。
(離婚する気はない事をとりあえず最初にはっきり言っておく)
自分の経済的状況もある程度伝えておく。
(出来れば少な目に過小申告しておくほうが無難)
それでもあなたの事をスキだとはっきり伝える。
(後は小姐あなた次第よと相手に振る)

*遊びに行くのも仕事の1つだと言い聞かせる
遊びのお金は会社の経費と言っておく。
(お金持ちだと思われない様にする)
できるだけ1人で行かず友達などと複数でお店に行く。
(接待するお客が多く仕事が忙しい事をアピールする)
他の店に行く時は客の要望である事をアピールする

*携帯電話は常にオープンしておく
携帯電話は付き合っている小姐にとってあなたと繋がる唯一の通信手段と言える。もしあなたがどこで遊んでいようと、サウナで腰を使っていようとOFFにはしない。
別の店の小姐には電話番号は教えない。
(どうしても教える必要に迫られた時を考えて、2台目の携帯を持つのも手段の一つ)

*小姐に自分の気持ちを大げさに伝えよう
男は黙ってなど考えずに、好き、愛してる、一生大事にするなど歯の浮くような言葉で相手の機嫌を取る。これぐらいは中国語で言えるようにしておこう。

*小姐の交友関係、家族関係には立ち入らないように
小姐の交友関係にあまり立ち入らない方が無難。特に他の客の話など自分からはせずに、小姐が話してきても聞き流す。家族の話も同様で、自分からは話題に触れない。

*自分の時間を大事にしよう
もしおとーさんが単身赴任の人で小姐と同棲を始めた場合、四六時中あなたの行動を監視するようになる。それでは息が詰まるのでたまには国内出張とでも偽り、月の内2,3日自分の時間を作り息抜きをしよう。

小姐の吃醋は本当に恐ろしいです。それで約束された地位も名誉も失うおとーさんがいます。ただ本当に怖いのは嫁さんの吃醋なので、そのときは白旗を揚げて無条件降伏しましょう。

小姐との相性

小姐との相性で一番困った事は、性格は合わなくても、身体の方が抜群に合う場合があります。特に多くのおと―さんがこの事で随分悩んでいるのを見ました。

おと―さんが小姐とのHにはまると、なかなか抜け出せません。小姐もおと―さんとのHにはまると同じようになかなか抜け出せないものなのです。お互い身体ではまってしまうと、少々嫌な事があっても我慢してしまいますし、なかなか別れる気にならないものです。

おと―さんはつい若い小姐のHを開発しようなどと妄想を抱いて事にあたりますが、あまりいろいろ教え込んでしまうと、中国人の男性とはなかなか満足のいくHが出来なくなってしまいます。多くの小姐がいう所の中国人男性のHについては、淡白というか自己中心というか、とにかく自分でさっさと終わってしまって中途半端で欲求不満が残るそうです。その点日本のおと―さんはHについては徹底的に小姐の欲望を満たしてあげる方が多いので、小姐の身体がそのHを覚えてしまうと離れられなくなるみたいです。

おと―さんの方も、いろいろ教え込んだり、小姐がいいものを持っている場合、どれほどだまされてお金を吸い上げられてもついつい言う事を聞いてしまうのです。

とにかく双方とも身体でつながってしまうと、なかなか関係を断ち切る事はできません。後々の事を考えると、遊びでやるならきちんとその都度お金でけりをつけておかないと、情だけでなく、身体の方もマーキングされて、付きまとわれる事になりかねません。

不夜城では、気持ちで付き合う小姐より、身体で付き合う小姐の方が数段怖いです。若い身体に溺れているおと―さん、調教もほどほどにしてください。

小姐の日本語VSおとーさんの中国語(下)

中国に来て間もないおと―さんは毎日本当に言葉の壁で大変な思いをしています。会社でドメの社員と衝突し、ドメ同士の会話に悪口を言われているのではと被害妄想に陥り、家族で来ている人たちは家に帰ってから嫁の中国批判を延々と聞かされ、精神状態がおかしくなっても当然です。

そこで一念発起して、中国語を学ぼうと頑張るのですが、仕事で奔走する中なかなか勉強しても身に付くものでもありません。そんな時たまたま接待で行ったお店で、にこやかにつたない日本語で接してくれるキレイな小姐たちが現れ、おとーさんにやさしくしてくれる、それだけでおとーさん達の心を鷲づかみにしてしまいます。それからは男として当然の下心と、中国語をやさしく教えて欲しいという向学心がおと―さんを不夜城に通わせてしまいます。

不夜城での中国語の授業料は決して安くはありません。サラリーマンであればいかに上手く会社のお金を使って学ぶかが成功の秘訣です。語学は継続がポイントです。飛び飛びに通ってもなかなか身に付かないものです。

そこでおと―さん達も賢く学ぶコツを身に付けて不夜城に通いましょう。

ステップ 1

最初から日本語の分からない小姐が相手では多少無理があります。ビギナーの方はやはりベテランの小姐で日本語の能力が検定2級ぐらいの子が良いかと思います。こうゆう小姐は自分でも日本語学校に通うなど勉強家が多いので、中国語の文法の仕組みや、基本的な言い回し、四声、ピンインなどの基礎を徹底的に指導してもらう事が重要です。最初に発音等のポイントをしっかりやっておけば、後々学んでいくのに苦労しなくてもいいので。

注意点はベテランの小姐はベテランなりにおとーさんの懐具合を図りながら接してきます。ここでは男女関係より中国語の上達を最優先に取り組んでください。そうでないとおとーさんのお金はあっと言う間に吸い込まれてしまいます。

実例
店のマスターやママなどに日本語の上手い小姐を紹介してもらう。
週に2回か3回同伴で店に通う。
(同伴で食事などをする時間も有効に使いましょう)
毎日のように電話して小姐の御機嫌を伺う。
日本語に長けたベテランの小姐は十中八九上客がついています、そこにあなたが割って入り密に連絡を取り合う訳ですから、ひょっとすると小姐の心もあなたに傾くかもしれません。ベテランの小姐はなんといってもお金がかかります。(というか巧みにあなたの懐を狙っています)あまり深入りするとすべてを失う危険もあるのでご注意を。

ステップ 2

一応基礎が出来上がってきたなと感じたら、早いうちに次の小姐を見つけましょう。このときには自分の好みの小姐を選んだ方が長続きするかと思います。日本語は少し分かる程度で構いません、とにかく明るくてよく喋る小姐を選んだ方が中国語の上達には良いかと思います。

注意点は日本語があまり喋れない小姐にとっては、あなたが最初の上客になる可能性があります。あまり深入りすると、家庭崩壊まで行ってしまいます。

実例
気に入った小姐を指名する。
週に2回か3回店に通う。(同伴する必要はありません)
たまに電話で小姐の御機嫌を伺う。
たまに化粧品などのプレゼントを買ってあげる。
このときは自分の中国語の実力を発揮する場と考えて日本語抜きで頑張りましょう。もし本気で深入りしたいと思ったら、積極的に攻撃してみて下さい。

ステップ 3

ステップ2で知り合った小姐以外に、違う店、台湾系などの夜総会などで全く日本語が喋れない小姐と遊んでみて下さい。これは実力テストのようなものなので。自分の聞き取り能力、会話能力を測る場として楽しんでください。ここでスムーズに意思の疎通が図れる様でしたらおとーさんの中国語も日常会話レベルに達していると思います。

並行して喋れるようになったなと感じたら、小姐とは携帯のメールでやり取りしてください。これでメールができるようになればおと―さんも立派な不夜城の住人になれます。

注意点はもしもステップ2で知り合った小姐との関係が切れていない場合、あまり実力テストばかりしていると、いろいろもめたりしますので、実力テストもほどほどに。

実例
遊びが目的なので気に入った小姐を指名する。
おばかな話で場を盛り上げる。
携帯電話の番号は教えてもらっても教えない。
気にいった小姐がいても手当たり次第では、お金も身体も持ちません。ほどほどにしてください。

以上大体1年ぐらいで100,000元ぐらい使うつもりで頑張って下さい。ここで中国語が身につけば、仕事もスムーズに行きますし、精神的にも楽になるかと思います。

ようは継続とやる気です、きちんと学習目標を持って、遊んでください。

小姐の日本語VSおとーさんの中国語(上)

中国語はどうも苦手というおとーさんが多いようです。先日も小姐に怒りながら日本語で小言を言っているおと―さんがいました。まあ小姐たちとよろしくやりたいという切なる思いが、酒の勢いで時々暴走してしまいます。しかし意思の疎通が無ければ空回りするばかりで状況はどうであれ皆小姐に同情的になってしまい、結局店からも、他の客からも×がついてしまいます。

日本人相手に商売をされているお店はその点いろいろ苦労があるようです。中には店が日本語の先生を雇いお店の始まる30分前に日本語を教えている所もあるみたいですが、一部のやる気のある小姐を除いてなかなか身に付かないようです。

やはり私が個人的に思うには、きちんと不夜城の掟を理解させてから日本語を教える事が大切だと思います。

中国では夜の仕事に対しての知識を全く教えないまま、いきなり客に付ける店がありますが、素人の小姐が横に座ってもおとーさんが困るだけで、お金を無駄にしたと思われるだけです。最低でも挨拶と自己紹介、日本語が分からない諭旨を日本語でしゃべれるようになってから客につけて欲しいと思います。それとお酒を提供する店としての最低のマナーは教えてやらないと客の店に対しての印象はかなり落ちると思います。

例えば駐在で赴任されたおと―さんは、少しでも中国に馴染もうと小姐に習いたての中国語であれこれ質問します。そこで根気よくおと―さんに合わせる事が出来る子はOKです。分からなくても膝に手を置きながらふんふんとうなずいてくれればおとーさん的には大満足ですから。

店側もどうせ日本語を教えるのなら、客からスムーズに学んでいける日本語を最初に教えてあげて欲しいと思います。

今の新人の小姐がとりあえず教えられるのは

「いらっしゃいませ」
「初めまして」
「私は○○と言います」
「どうぞ宜しくお願いします」
「・・・・・・」
「私日本語少しだけ・・・」
これで全ての日本語会話は終了です。
おと―さんの名前すら聞こうとしません。

後はただ時間の流れるのを待つだけ
主要業務は
お酒を作る(作り方を知っているだけましな方です)
トイレに付いていく
おしぼりを渡す
カラオケを入れる
拍手する
灰皿を取りかえる
これだけで時給に換算すると田舎で働いていたウン十倍のお金が入ってくるのです。せめてこれぐらいはきちんと仕込んであげて下さい。

ただこれだけでは寂しがりやのおと―さんからのクレームは必至です。
要はいかに言葉はしゃべれなくてもおと―さんに可愛く見せるかがポイントなので、基本的には「私日本語少しだけ」の後にもう一言「私に日本語教えてください」の一言を付け加えるだけで気難しいおとーさんの印象は大きく変わります。後せめておとーさんの名前ぐらいは聞いてあげて欲しいと思います。そして接頭語としてかならず「○○さん」と言ってから会話をスタートして欲しいものです。

後は
「ゆっくり喋って下さい」の一言と
「分かりません、もう一度お願いします」が言えれば
紙と鉛筆を持ってきて中国語で○○と書いて
「○○は何ですか」
「○○はどういう意味ですか」
「分かりました」
「本当ですか」
「ありがとう」
おと―さんも最初は疲れますが実は内心とても楽しい気分になっているはずです。
最後に
「○○さんはやさしいですね」
「○○さんとお会いできて楽しかったです」
「また遊びに来てください」
といって携帯番号をそっと渡せばそれでおとーさんは満足して帰っていくと思います。

ただこの世界にはドーニモ困ったおと―さんがたまに来ます。店側も困ったおと―さんにはきちんとリマークを付けて対応してください。そうでないとすぐに新人小姐は辞めちゃいますから。こうゆうおと―さんにはベテラン小姐をつけてあげてください。

小姐は生きた言葉を実践で学ぶので、あっと言う間に日本語を覚えてしまいます。普通のやり取りなら3ヶ月もあれば喋れるようになります。

小姐、勘違いしないでね、おと―さん達はあなたの身体だけが目的で来てんじゃないんだよ、癒しを求めてお店に通ってるんだから。

小姐の変身

女性のキレイになりたいという願望は、世界中どこにいっても変わらないと思います。当然中国の小姐たちも身体にお金をかけている子がかなりいます。

具体的な整形のポイントは

目をいじる    二重瞼にする、大きくする
         2,000元~4,000元
鼻をいじる    鼻を高くする、形を整える
         3,000元前後
口をいじる    唇を薄くする、赤ズミを入れる
         5,000元前後
あごをいじる   あごの形を整える
         10,000元~15,000元
顔の形をいじる  丸顔を細面にする
         15,000元前後
胸をいじる    胸を大きくする
         大体10,000元ぐらいだが
         高いのは50,000元近くするものも
身体をいじる   脂肪吸引
         一ヶ所 2,000元~3,000元
あそこをいじる  処女膜再生、小陰唇の縮小、膣の緊縮
         3,000元前後

などです。

特に指名、チップ制のカラオケのお店などでは、多かれ少なかれどこかをいじっているのが現状だと思います。とくに美人で旦那も出来ず何年も働き続けている子はかなりお金をかけて現在に至るみたいな感じです。

まず最初にほとんどの小姐が手を染めるのが目の整形です。目は最初の第一印象で最も重要なファクターなので、ここをすっきりしておけばある程度客が取れます。費用もそれほどかかりません。次に鼻、あごの整形にきます。これは骨を削るなどの手術が入るので、結構費用も要りますが、美人への道は顔が命、身体はマグロでも客が着けばこっちのものです。そして胸をいじる子も結構います。やっぱりおと―さん達も巨乳好きなのです。あそこまでいじった話はあまり聞きませんが、本命のおと―さんが出現した時にやる子がいると聞いたことがあります。

美容業界もかなり熾烈で、整形の方は韓国の技術を売りにした病院が人気ですし、エステの方は台湾系の店が繁盛しているようです。エステも高いところは年間で30,000元ぐらいかかるので結構な出費です。

徐々にステップアップして、大物ねらいの小姐は金に糸目をつけずにせっせと自分を磨いています。ただ整形には失敗も付き物です、整形の失敗で店に出られなくなった小姐も数多くいます。結構ギャンブルですね。

小姐との付き合い方

里帰りからようやく小姐たちが帰ってきました。とりあえず空港から帰ってきたと連絡があり土産を渡すから店に来いという連絡です。昨日で中国の春節も終わり、また新たな1年のスタートです。

私も中国と長い間仕事をしてきましたが、基本的に中国での仕事も小姐との付き合いも同じであると理解しています。ビジネスのパートナーが男であろうと女であろうと、中国での信頼を勝ち取る作業は、まさに小姐の信頼を勝ち取る作業と同じレベルで考えた方が分かりやすいかと思います。

まず大事な事は、相手の情を引き出す事。これには自分自身が情をもって相手にぶつからないとなかなか引き出す事は出来ません。出来るだけ相手の面子を立てながら、お互いが意見を引き出しあい、相手の強みと、弱みを一手に引き受けて付き合う事が重要です。恋をすると裏切られた瞬間強烈なゆり戻しがありますが、恋を愛情に昇華させた時、仕事関係も小姐の関係も長く付き合っていけるのではないでしょうか。

私の知り合いに、歴代の同棲、半同棲の彼女が(4,5人)一同に集まってみんなでお誕生日会を開いてくれるおと―さんがいます。そこまで出来るおとーさんは本当にすごいと感心します。なんか娘が親父の誕生日を祝っているようで、本物の愛情を感じます。

中国人は感情を剥き出しにして、人間関係を求めてきます。それを感情で答えてあげると、より理解し合えると思います。それがしんどく感じる人には中国との付き合いは難しいかと思います。

新しい1年を新しい小姐で迎えようと頑張っているおとーさん、彼女を裸にする前に、心も裸にしてあげて下さい。そうすればもっと中国が好きになるかもしれませんよ。

小姐とおと―さんの騙し合い

不夜城で出会った男と女には基本的にルールは無いと思った方が良いかと思います。嘘、デタラメ、お世辞、何でもこいの世界です。当たり前ですが、年齢、出身地、名前、どれも本当の事などありません。これは小姐たちが自分の分身を作り上げ虚構の世界に入って行くための儀式なのです。例えばサウナで働く小姐などは背番号だけで、小姐同士でも名前も知らない場合がほとんどです。彼女たちには背番号があれば十分なのかもしれません。

虚構の自分を作り上げてまで働く彼女たちのモチベーションはお金以外にありません。どれだけキレイ事を言っても、おとーさんたちは一時を楽しむ為に、お金をせっせと運んでくる訳ですし、それを落としてもらう為に小姐たちは口を開けて待っている訳ですから、お互い下手に手の内を見せ合う必要は無いと思います。

一昔前のおと―さんは本当にすごい人がいっぱいいました。いわゆる夜の帝王と言われる人たちで、クラブで座った瞬間、その店の雰囲気を自分の物にしてしまう魅力がありました。多くは、韓国のルームサロン、キーセンに始まり、台湾の六条、フィリピンのマカティ、タイのタニヤへと時代の流れと共に渡り歩いてきた人たちです。

こうゆうおと―さんたちはもちろん土地土地でおね―ちゃんがいるのですが、本線はそのほとんどが素人なのです。素人をまじめに囲いながら、真剣に愛しながら、毎晩毎夜不夜城に出勤する、そんなおとーさん達がどこのネオン街にも必ず存在していました。

私たちもいつかはこうゆうおと―さんのようになったみたいと日々精進しているのですが、こうゆう遊びをされている方は今は少ないのではないでしょうか。

嘘はいつかばれます、しかしばれても柳のごとく受け流す力が無いと不夜城世界では生き残れないのだと思います。

不夜城の功罪

おと―さんたちがネオンに惹かれてお金をばら撒くのはある程度理解できます。それは少なからず仕事へのモチベーションを保つ一種のイニシエーションのようなものであると理解しています。それは現実逃避の場所であったり、明日への活力の場所であったり、情報交換の場所であったり、人それぞれなのですが、それは中毒症のようなもので、いったんはまり込むとなかなか抜け出せない世界なのだと思います。

私なども仕事が絡んでの接待は心から楽しんだ事は少ないと思います。それでもネオンに足が向いてしまうのは一種の中毒症なのかもしれません。広い意味で経済活動とはお金の還流を意味するのであれば、こうゆう中毒者は個人マネーサプライが大変効率よく、世の中の景気に非常に貢献している人たちだと言えます。

以前日本でも官僚たちが銀行などから接待を受けていて問題になりましたが、彼らは景気向上の優等生だと思います。逆に官僚にはもっと金を使ってあげてどんどん景気をよくして欲しいものです。例えば官僚の何クラスには年間1000万円まで接待を受けてもよろしいとか、法律できちんと保護してあげるべきです。これは日本の国民性なのかも知れませんが、すぐに槍玉に挙げて有能な人たちをつぶしてしまいがちです。

中国では今現在そのあたりの処理がきちんと出来ていると思います。

まず国家の運営が不透明である事

明確な目標がある国家組織においては国家の運営をすべて表に出す必要は無いと思います。その目標値の達成が命題であって、そこへ至る過程はあまり透明性があっても弊害出るだけでいい事とは思いません。日本の場合はまず目標自体があまりにも不透明で、そこを突かれて国民自体も重箱の隅を突付くような話に夢中になるのだと思います。もう日本では新しい目標値は設定出来ないんでしょうか?

そして一党独裁である事

民主主義って言葉は聞こえがいいですが、社会の矛盾はどの国にも存在する事です。逆に明確なテーマと目標値があれば、統一された思想背景で物事を進めた方が効率よく、効果的に物事が進みます。中国語では接待の事を応酬といいます。広く交際するという意味ですが私的には“応該得到的報酬”受け取るべき報酬と言った方が正しいかと思います。この社会の潤滑油が無くなれば経済が良くなることなどありえないですから。日々国の為に奔走している官僚の方々にとって接待とは受け取るべき報酬と言ってもいいのではないでしょうか。

まさに今の中国にとって接待は潤滑油、そのためには不夜城の存在は欠かせません。多くの人が眠っている間に、中国の歴史は夜作られているかもしれません。

不夜城の危ない組織

不夜城には危ない組織がつき物です、これは古今東西変わる事が無い事実です。いまさらですが中国は表向きには売春、ギャンブル、麻薬、などの取り扱いには非常にデリケートです。しかし人間が生活していく以上無くなる事はありません。またデリケートな問題だけに国としては逆に危ない組織に頼る必要性がでてきます。いくつかの地域、組織に免罪符を与えておけば、問題になったときは彼らの免罪符を取り上げ、尻尾きりさえすれば当局的には解決できる話ですから。かえって当局が支配の及ばないアンダーに進んだ方が危険である事を良く知っています。

以前シンセンに沙嘴という一大歓楽街が存在しました(今も残っていますが以前のような活気は無くなっています)。ちょうどシンセンが経済特別区として驚異的な発展を遂げ、地方からの出稼ぎ労働者が大挙してシンセンに出てきた時代です。そこはまさに陸の孤島というべく周囲とは寸断された所で、その村にはざっと2000件ぐらいの置屋と10000人ぐらいの小姐が商売していました。右を見ても左を見ても置屋さんで、あれだけ規模の大きな置屋街はなかなか無かったと思います。そしてそこはまさにシンセンに来る出稼ぎ労働者の為の歓楽街だったのです。

シンセンにとってのあの村の役割と存在とは、必要不可欠なものだったと思います。その時代はまさに中国にとって高度経済成長の幕開けで、出稼ぎ労働者たちは低賃金で過酷な労働を強いられていました。そして原則的に中国では有ってはならない資本階級と労働階級との格差を金銭という物差しにして、まざまざと見せ付けられる場所でもありました。

その欲求のはけ口がまさにその村の存在であったと思います。その当時の小姐は圧倒的に四川省、貴州省出身の子が多かったと記憶していますが、彼女たちの多くは家に電気、ガスが来ていないような貧農出身の子で、売春組織の元締めにだまされて連れてこられたような小姐でした。

この村と売春組織への免罪符の与え方、これこそ中国が本気で開放改革を進めていくという1つのサインだったと思います。中国の場合、その免罪符の与え方が実に微妙なパワーバランスで与えられていて、そこには本当に4000年の歴史を感じさせます。また当局と組織の癒着は当然あるのですが、お互いの存在価値を認め合いながらその中で全体のバランスを見ながら進む方向性を見つけていく、そんな阿吽な関係があると思います。

もちろんこの村はシンセン近郊のベッドタウン化と共にその役割を終え、今は東莞などのサテライト都市に移行していきましたが、ここで働いてきた小姐たちの功績はかなり大きいと思います。今は故郷に帰って、テレビと電話のある生活を営んでいるか、それともシンセンに残って小さな店でもやっているか、いずれにしても頑張ってほしいと思います。

世のおと―さんたちもこの辺のポイントを押さえておくと、快適な不夜城ライフが送れるかと思います。良いお店とは当局と組織がきちんと癒着できているかどうかです。くれぐれもアンダーなお店には足を向けないように。