子供たちの為に | 小姐的不夜城故事

子供たちの為に

皆様、明けましておめでとうございます。


と言っても中国は旧正月を過ごすので新年とういう気分ではないのですが…。会社も明日から始まる所が多いかと思いますが、皆様の今年1年が実り多い事をお祈りいたします。


これまで中国の暗い話ばかり書いてきたのですが、全体的に見るとやはり経済に活気があり、かえって日本の方が暗い雰囲気で閉塞感があるような気がします。日本も景気が良くなってきてこれからは明るい方向に向かいそうな感じですが、日本の場合は一筋縄では行かない根幹の問題(少子化、年金、収入格差など)が山積しているので未来に対する気持ちはどうしても暗くなってしまう様です。


特に将来を背負う子供に対しては明るい希望を見せてあげないとダメだと思うのですが、これだけ個々の経済状況の格差がはっきりしてくると、自分たちの子供にはただ学校に行って、勉強して、就職して、結婚して、みたいな節目を無事に通過する為のサポートだけでは無く、今彼らが置かれているポジションを明確にしてあげる事が重要かと思います。子供なりに今の自分の置かれている現状を認識させて、このポジションに行くにはこうした方が良い、もう1段上のポジションに行くにはこうした方が良いと具体的にアドバイスして最終的には本人の意思決定に委ねるぐらいにしないと、毎日だらだらと生活していくだけでは多くの子供がかなり不安な気持ちで生活しているのではないかと思います。


では中国の子供たちはどうなのか。はっきり言って日本より更に格差がある社会に育っている中国の子供たちは、日本の子供たちより数倍ハングリー精神が旺盛だと思います。生きることに対しても貪欲ですし、大人が当てにならず嘘つきである事も見抜いているので、社会の中でどうすれば自分が幸せになれるのか(少々自己中的な考えも有りますが)日本の子供たちより真剣に考えている様に思います。


去年は公害問題が中国各地で噴出しましたが、この公害問題の処理の仕方が今後の中国の行く末を占う大きなファクターになると思います。これを今の大人が真剣に将来を見据えて改善していけるかどうか、経済を停滞させてでも真剣に向き合わないと中国の平均寿命はどんどん短くなっていく事でしょう。今中国に住んでいる我々も硫酸の雨(酸性雨と言わずはっきりと硫酸雨である事を謳ったほうが良いかと思います)を浴びながら生活していますが、こんな大気の中で長生きできるとは到底思えません(すごい医学進歩があれば別ですが、進歩があっても生き残るのはお金の有るものだけでしょうし・・・)。


日本が真剣に中国に協力するなら、この環境の部分しかないと思います。日本の民間企業も取り込んで、例えば公害対策をしている中国企業以外からは日本の如何なる商品も輸入しないなど、ルール付けをして、例え短期的に厳しい状況に陥っても、長期的に見て日中双方が幸せに暮らせる環境を今の子供たちの為に準備してあげる事が一番大事な様な気がします。