汕尾市紅海湾開発区の公安発砲事件(12.6事件) | 小姐的不夜城故事

汕尾市紅海湾開発区の公安発砲事件(12.6事件)

広東省の汕尾市でまたも開発に絡んだ農民の暴動が起き、多くの方が武装警察の発砲によって命を落とす事態になりました。海外メディアが取り上げた事もあり、中央政府も公式に暴動を認め、警察の関係者を拘束しているとの報道ですが、中国国内のメディアは報道が極端に少ないばかりでなく、あくまで農民の不法行為が引き起こした事件として、簡単に処理しています。



広東省の村の役人や公安関係者の悪事の数々は留まる事が有りません。表に出ていない事件がネットなどで告発されています。今回の事件もすぐに政府はネットで規制をかけこの暴動に関する書き込みは全て閲覧不可にしています。このように真相がはっきりせず、海外で警官が市民に発砲したという事だけクローズアップされてしまうと、いかにも政府が悪いような印象だけが残ってしまう事はあまり良い事ではない様に思います。


実は今広州にいるのですが、アテンドしてくれている香港人の方から、今の広東省はほんとに治安が悪いから気をつけろと釘を刺されました。レストランで携帯電話をテーブルに置いているだけで目の前で携帯電話を奪って走って逃げていく泥棒がいるとか、堂々と悪事を働く輩が後を絶たないそうなのです。交通ルールもぜんぜん守らないし酷いもんだと嘆いておられました。私が広東エリアをうろうろしていた時より確実に治安が悪化している印象を受けました。


昔から広東省は中央にとってあまり言うことを聞かない目の上のたんこぶみたいな存在でした。それが97年の香港返還によって、更に加速したような気がします。香港人も仕事面で確実に食い込んでいますし、香港の悪い面がかなり輸入され、統制が困難になっているのかもしれません。


いずれにしても広東は中央にとってはこれからますます扱いにくい存在になっていくでしょう。お偉いさんが頻繁にご機嫌取りに来ているご時世では益々付け上がるような気がするのですが。