三陪女の陳述 | 小姐的不夜城故事

三陪女の陳述

巷で話題の三陪女(歌、酒、ベッドまで付き合う(陪伴的)女性の事、つまり売春婦。ちなみに私は昔、客の接待で毎晩クラブ活動していたので、三陪先生と三陪女から言われていた。)が詐欺罪で捕まり、裁判で最終陳述を述べるお話を紹介します。


ある三陪女の陳述


「この法廷で最後の陳述の機会を与えていただいた事を感謝いたします。売春婦としてこの厳粛な場にいる事を心から恥じております。私は5年の長きに渡り売春行為を行い、またこの市の党書記‘韋君梓’の愛人を2年間していました。しかしそれも売春婦になる事も決して心から望んでなった訳ではありません。私が歩んだこの家族と自分自身に恥ずべき行為は、どうしようもない生活苦から迫られた道なのです。


私には上は80歳の祖母から、下は就学もしていない弟までおり、二人の面倒を見なければなりません。しかし私と両親が1年間一生懸命田畑を耕しても、税金をまともに納めるだけの収穫も有りません。もし税金が納められなければ、村の幹部が家畜用の餌まで持っていってしまうのです。その後私は街に出て子守の仕事に就きました、しかしその家の主人に強姦される悲劇に合いました。そして誰かが救ってくれる訳でもなく、その後私は壊れ始めました。皆さんにお聞きしますが、一人の農村から来た少女が、自分自身の若さを売る以外、何を売って生きていけば良いと言うのでしょうか?


‘韋君梓’は三日風邪をひくだけで、50万元のお見舞金が入ってきます。一人の県の役職を斡旋しただけで500万元の斡旋料が入ってきます。もし私がこの千分の一のお金を手に入れていたら、決して売春の道に進む事は無かったでしょう。


皆さんは売春婦に対して、役人を腐らせ、性病を伝播し、社会の風紀を乱すと仰いますが、それは私自身認めています。しかしこの世界で、買春が無ければどこに売春が有ると言うのでしょう!買春する男がいなければ、売春する女は存在しません!売春市場の拡大は我々売春婦が興したものでは有りません。それは両手に権力とポケットにお金を詰め込んだ方々が興したものなのです。もし社会に危害が有ると言うなら、買春が社会に与える危害の方がもっと深刻です。我々は自分自身の肉体を売っているのです、そしてこの肉体はとても貴重なものでありますが、自分自身のものでもあります。しかし彼ら買春をする側のお金はいったいどこから来たと言うのでしょうか?


今私は検察官から詐欺罪で訴えられています。それは認めます。私は本当に嘘をついています。私は小学校すら卒業していないのに、今では大学の卒業証書を持っています。しかし今の社会で偽の証書を持つ人間など五万といます。‘韋君梓’ですら中学すら行っていないのに、大学院を出た事になっています。


私はかつて入党届けなど出した事も有りません。しかし今では党暦5年の立派な党員です。私の党員も偽者なのです。しかし彼らは昼間は正義を語り、夜は腐敗を繰り返す官僚たちに、本当に党員の価値が有ると言うのでしょうか?


少し前の私は軽蔑される‘売春婦’では有りませんでした。一年前に‘韋君梓’から局長の椅子を与えられました。しかし他の‘韋君梓’から局長の椅子を与えられた人たちは、全て国のお金を誤魔化し‘韋君梓’に付け届けしていますが、私は自分の肉体を捧げて与えられたのです。


皆さんは私を恥知らずだと罵る事でしょう。私自身も恥知らずだと認めます。しかし私が思うにもっと恥知らずなのは‘韋君梓’のような汚職官僚たちです。彼らは口々に人民の為にと言いますが、腹の中では日々悪事を考えているのです。‘韋君梓’は昼間聖人君子のように振舞いますが、夜になると私のところにやって来て、野獣のように私を蹂躙していくのです。このような二面性を持った偽君子を私は多数見てきました。今日ここにおられる方々の中にも以前は私のお客だった方がおられますが、今は私を裁く側にまわっています・・・・。」


裁判長   


「警官同志すぐに被告を退廷させよ!」


このように落ちまで付いている100%虚構のお話なのですが、まさに小姐的不夜城故事で書いてきた事が凝縮された内容です。そして中国人の庶民のほとんどが頷ける内容です。