認めちゃったのね | 小姐的不夜城故事

認めちゃったのね

広州市番禺区太石村で村の政府役人の公金横領疑惑に端を発した、8月16日に発生した農民と警察との衝突、8月31日の農民のハンガーストライキは、農民側の政府役人罷免要求を政府が認める形で決着しました。しかし認めたと言っても実際には政府が公金の出納帳を管理する形で農民に公開されず未だに農民と警官隊との睨み合いが続いています。


公安とのもみ合い

今回この村では、農村の共有財産である土地を企業などに売却し、村が利益を得たにも関わらず、その売却益がどこに行ったか分からない状況で、村の経理の状態を公開して欲しいと要求した農民に対して、政府が弓を引いた形になり混乱を招いています。


中国にも「中華人民共和国村民組織法」というのがあるらしく、その十六条に村民五分の一の有権者の要求があれば村民委員会の委員を罷免出来るとあるらしく、要求後過半数の支持があれば委員(すなわち共産党の役人)を罷免出来るそうです。


こうゆう形で政府が非を認め、政府側の自己浄化の形ではなく、一般の人々の要求によって役人が罷免に追い込まれるのは去年4月の湖北省枝江市宝月寺村以来2例目のようですが、最近は余りにも頻繁にこうした暴動まがいの事件が多発しているので政府も限定的なレアケースとしてニュースで取り上げている様な気もします。

役人を追い出し入り口を固めるおばーさん達、その後公安に捕まる

いずれにしても「中国の最大の敵は中国。」。この言葉は共産党政府にとってますます重く圧し掛かってくる事でしょう。この事件もまだまだ決着した訳ではありません。本当にお金の行き先を明らかにし、問題が有ればきちんと責任取らせないと収まりはつかないと思います。