民工‘王斌余’的悲哀 | 小姐的不夜城故事

民工‘王斌余’的悲哀


王斌余という民工が今年の5月11日に寧夏石嘴山市で4人を殺害、1人に重傷を負わせる事件が有り、6月29日中級法院にて死刑判決を受けました。その後多くの人がこの事件に関心を持ち、死刑判決について取り下げるように働きかけています。


事の発端はやはり給料の問題です。農民工はやはりかなりの劣悪な環境化で、重労働を強いられ、その上給料の不払いが頻繁に起こっています。殺された4人と重傷者1人はすべて、搾取する側の手先として農民工を虐めてきた人たちで、このニュースが広まると同時に王斌余に同情の声が上がりはじめました。


民工の給与についてですが、1億5千万人いると言われている民工の実に48%が給与の不払い問題に直面しているそうです。田舎の家族の為に死に物狂いで働き、少しでも現金を手に入れようと頑張る彼らに、搾取の手は緩むことがありません。


これは私見ですが彼らの怒りがこの国に改革を即す起爆剤になる事は間違いありません。身体を売る小姐たちは、搾取されながらもそれなりにお金を手にするので彼女たちの不満が国を動かす力までにはならないと思いますが、民工は本当に19世紀の奴隷のような待遇下で働き、搾取され続けています。


1人の反乱は即死刑ですが、これが千人、万人となれば、暴乱、革命になります。そうなれば今の腐敗幹部は怖くなって逃げ惑う事でしょう。しかし問題はここからです仮に暴乱や革命まがいの出来事が起きても、この巨大な国をまとめる事は不可能だからです。


現時点で発展途上のこの国をまとめる為にはやはり中央集権の巨大な組織でないとまとめる事は出来ないかと思います。しかし豊かになる前に暴乱や革命が起こってしまえば、緩やかな地方分権に移行しようと思っても障害が起きてしまいます。


今の中国はあとどれぐらい大多数の国民が我慢すれば幸せになれるのか本当に不透明です。そのビジョンをオリンピックや宇宙船に求めるだけでは民工は納得できないでしょう。


王斌余の出来事は注視する必要が有ります。政府の手で弱者を切り捨てる作業が公開上進められる訳ですから政府の腐敗分子は舐めてかかると必ずしっぺ返しがあること覚悟した方が良いかと思います。