小姐とアガシ | 小姐的不夜城故事

小姐とアガシ

最近上海などで北朝鮮からやってきた人たちが経営する焼き肉屋さんが増えてきました。そこで働く服務員はほとんどが北朝鮮からやってきた子たちで、ショータイムもありなかなか人気があります。客の多くは韓国の人たちで物珍しさもあって来ているのだと思いますが、外貨獲得のため派遣された彼女たちに上海の街はどのように映っているのか本心を聞いてみたい衝動に駆られます。最近日本とは少し微妙な関係ですし、日本のメディアも北朝鮮関連のマイナスイメージのニュ―スを連日報道しているので、日本人の客にとっては少し敷居が高いような感じもあるのですが、服務員の明るい対応と素朴な雰囲気に何かホッと落ち着くものを感じてしまいます。

さて先日上海の小姐と一緒にその北朝鮮の焼き肉屋さんに行って食事をしていて、逆にいろいろ質問を受けてしまいました。おかげでこちらはいろいろ歴史から説明する羽目になり緊張してしまいました(最後には日本の侵略に行き着いてしまうので)。

小姐「北朝鮮と韓国とどう違うの?」
我 「・・・・・」
こんな初歩的な質問が出るとは思いませんでした。
彼女も高校まで出ているし、少なくとも朝鮮戦争ぐらいは知っているかと思っていましたが、彼女にとっては三星の携帯電話や起亜の車の方が有名で北朝鮮と韓国がごっちゃまぜになっているようでした。

小姐「北朝鮮って貧しいの?」
我 「・・・・・」
鮮血デ固メタ友誼、中国と北朝鮮の関係っていったいどうなっているのかなって感じです。彼女いわく服務員の化粧の仕方があまりにも田舎くさいので韓国よりは貧しいだろうとそうゆう判断を下したようです。ちょっとあんまりにも北朝鮮の事無視してない、中国教育局の方々。

我 「六カ国協議って知ってる?」
小姐「?????」
北朝鮮の核の開発問題、なにそれって感じです。日本人拉致問題などなおさら聞いた事も無い。上海の不動産情報には長けた彼女が、国際社会のことなどこれっぽっちも関心が無い。これって大丈夫なのって感じです。

前回金日正総書記が上海にお忍びで来られた時に、高速道路で足止めされて、その隊列(警護の車など約150台)にびびりましたが、中国政府としては北朝鮮に第一級の待遇で接しているなと感じました。ただ一般人からすると関心があるのはイデオロギーでは無く、エコノミックで、今の中国にとってはやはり北朝鮮は忘れられた存在なのかもしれません。

北朝鮮自身あまりにも国際社会と離れた行動を取っていると、本当にアフガンのように、忘れられた国家になってしまい、最後は分散しかねません。ここは賢く中国を利用して外貨を稼ぎ、まずは国として国力をUPする事が先決だと思います。その上で生き残りを考えてください。

北朝鮮の服務員のアガシたち、彼女たちを見ていると、本当に15年前の中国にタイムスリップした気持ちになります。彼女たちが上海で見たもの経験した事全てが貴国の為になるように祈っています。これから祖国に変革を起こすのはあなたたち海外出稼ぎ経験組かもね。